私たちは、一歩立ち止まってよく考える必要があるのではないか

経産省が、原発新設に関しての議論に着手するという。

まったく意味のわからない、そして無意味な議論であると思うが、そういうことがわからない人が、政府や経済界には多いのだろうか。
電力が必要なことは、程度の問題はあれど、概ね異論はないだろう。私たちの暮らしを維持していくうえでは、いずれにしても電力は必要ではある。
 その電力を、どう作り出すか。どれだけの規模必要か。どう維持するか。ということが問題であり、また環境に対する負荷のことも考えないといけない。そのとおりだろう。
 問題は、その先。そこで何故原発が出てくるのか。
原発がないと、電力供給に支障をきたす?
それはまったくの嘘だ。東日本大震災後の日本では、一時全ての原発が停止した。その間に、電力の不足など起きただろうか?
起きていない。
それが近い将来に起きるだろうか?
起こさせないようにするのが政府の仕事だろう。もっとも、だから原発が必要であり、それに対する議論も必須だと、政府や経済界はいうのだろう。
 でもそれは違う。無尽蔵に電気を使う今の社会の風潮を改めるべきだし、24時間営業のコンビニや夜中でも何故か電気が煌々とついている建物、施設などがあるが、そういう細かいところまで意識し、無駄を無くせばいい。また、無意味なテレビ放送などに使う電力は、相当な量であり、そういったものを打ち切ることも検討すべきだろう。つまり、無駄を無くせば、さらに電力の余剰が生まれるだろうことは、素人にもわかる。
 また、よく言われることが、火力発電などは、二酸化炭素がでるから、環境に悪いという論調だが、二酸化炭素が多少でることと、原発を稼働し、放射線を多かれ少なかれ環境に出し続け(事故を起こさなくても、原発からは放射線は出ている)、万が一事故が起きれば、取り返しのつかない事態を起こしかねない(そして、環境に重大な影響を与える)原発のどこがクリーンエネルギーなのか。
また、原則40年の原発の延命が、まるで当然のことのように行われているが、どういう根拠でそれが行われ、どれほど安全生が確保されているのか、そのへんが国民にしっかりと説明されていない。
 また、増え続ける使用済み核燃料の問題もある。その処理さえどうすれば良いのか結論が出ていないなかで、運転延長とか、新設とかの話が出てくることがおかしい。
 私たち一人一人の問題でもあるが、先にも書いたように、生活のスタイルを見直すことで、電力使用を減らすことは可能であり、原発を全て廃炉にし、既存の発電所を多少廃止しても、余剰電力を生み出せるだろう。もし出来ないならば、たとえば、日本の全家庭で、毎日一時間は停電させるとか、そういったドラスティックな措置も検討に値するだろう。病院などの必然性が高いところは除いて、一日に多少停電しても何の問題もないのではないか。
 今回の報道から見えてくるのは、何が何でも原発を維持したい、再稼働したいという思惑だけであり、それは政府と経済界の利益の為だけではないのか。
 仮に議論をすることが正当性があるとしても、それは国民全員を巻き込んだものにするべきだろう。なぜなら、事故などが起きて直接不利益を被るのは、わたしたちなのだから。
 私たちは、本来は江戸時代あたりの暮らしに戻るべきなのだろうが、もちろんそれは現実的ではないかもしれない。でも、現在当たり前のように享受しているさまざまな便利さは、少し考えるだけでも何かおかしいとわかるはずだ。また、私たち人間は、この地球の支配者でもなければ、自然界のなかで、特に優れているわけでもない。わたしたちが、勝手に優れていると思い込んでいるだけなのだ。全てを人間の都合で考えて、自然を破壊し、動植物を滅ぼし続けることを止めていくことを考える時に来ていると、私は思う。
 今回の報道で、あれだけの被害が出て、今でも何も終わっていない原発事故が、まったく教訓になっていないという恐ろしい現実を、改めて認識せざるを得なかった。そして、あれだけの事態を経てもなお傲慢に振る舞い続ける私たちに、つぎに何が待ち受けているのか。
それを自ずと明らかだろう。
次に起きた時には、ほんとうにわたしたちは復興することもままならないような事態に陥るのではないか。

 どこかでこういう負のサイクルを止めないといけないのだが、残念ながらそういうことは起こりそうもないようだ。
こういう報道に接して、違和感を持つ人たちが意識して生活を少し変えてみること。あるいは、周囲の人たちに少し影響を及ぼすこと。
気が長いことだが、そういうことが、現実的であり、実際には大きな効果があることなのだろうと思う。


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Commented by noboru-xx at 2017-12-04 21:36
福島がしっかり検証もできていないし、
国民の多くは再稼働反対なのに新設など論外ですね。
「日本はなぜ『基地』と『原発』を止められないの」(矢部広治)を読んで闇の深さを知りました。

そうそう10日の夕方にお邪魔したいと思います。
松本バスセンター到着が15時40分頃ですので松本駅から歩くと30分ぐらいでしょうか?
写真を撮りながらだともう少しかかるかな。。。
上映会に間に合わないのが残念です。
Commented by shmurat at 2017-12-05 12:22
まさに「闇」は深いです。恐ろしいほどです。
10日の件、了解しました。松本駅からのんびり20分くらいでしょうか。一応営業が17時過ぎくらいまでの予定です。宜しくお願いします。
Commented by cocomerita at 2017-12-14 17:18
こんにちは、初めまして
⬆︎のNoboru-xxさんのところからやってきました

ローマに在住しています
3年前から大学でアラビア語を専攻しており、よってアラビア文学 アラビア近代史も勉強しています
アラビア諸国の情勢は、パレスチナ問題を始めとして、私の中では実に不透明だったのですが、
知れば知るほど 何世紀にも渡る欧米諸国の非人道的悪どさに直面させられ、パレスチナ問題しかり 子供でもわかる嘘でも言い続ければ本当に聞こえてくると信じているかのような彼らの卑劣さに 人間ってここまで堕ちれるのかと その度に感心さえします

日本の政府しかり
数値をいじり それで 違法数値を合法な数値に持っていく
子供騙しでしかありませんが、そこに何も感じない人々にうんざりします
福島での原発事故が起きたすぐ後 福島にも入りました
成田空港に着いて その空港の暗さにホッとしたものです
あの暗さが 普通の明るさなのですから
これが続くと思いきや あっという間に人々は喉もとの熱さを忘れ 電気を湯水のように使い始める
私は この国民にしてこの政府と思っていますから、我が国の政府の質の低さは言うまでもなく、国民の意識の低さ 共感を持てない体質
(大体 勝ち組 負け組なんて言葉が堂々と発音される国は日本くらいでしょうから)に 希望が見出せずにいます

> どこかでこういう負のサイクルを止めないといけないのだが、残念ながらそういうことは起こりそうもないようだ。
確かに 起こりそうにありませんね 苦笑

おっしゃっていられるように、
大海は一滴の水からと自分に言い聞かせ 出会うご縁がいただけた人にコツコツと話をしています
それしか 微力な一国民ができることは無いようです
ガンジーが言っていたように、これで社会を変えられるとは思っていないのです
ただ社会に自分が屈し そんな社会によって自分が変えられないように と考えます
何もやらなかった 言わなかった自分ではありたくないので、、、

長くなりました
次回の帰国の時は ぜひ お邪魔したいと思っています
Commented by shmurat at 2017-12-14 22:16
cocomerita さん。
コメントいただき、ありがとうございました。
非常に興味深い勉強をされていますね。
私は、現場一辺倒でしたので、しっかりと言語や歴史を大学で学ぶことの大切さを痛感しています。
 cocomeritaさんが、将来の進路にそれらを生かしていかれることを期待しています。
 長いコメントをいただきましたが、書かれていることは、まさに私が考えていることや感じていることと同じです。外にいると、より鮮明にこの国の異様さが見えることもあるかと思います。私も、周囲にはほとんどしっかりと話が出来る人はいませんが、その一方で若い人たちや一部ですが、物事をしっかりと認識して、また行動している人たちにも会い(これも、自分の場を持ったことの恩恵でしょうか)、絶望的な状況の中にも、一筋の光明が差しているような感触はあります。微かにですが。
いずれにしても、cocomeritaさんや私や、その他感覚的に理解している人たちが少しでも増えて、それぞれのフィールドで活動していく、周囲に話続けるなど、小さな活動がやがて大きな流れへとなっていくと思います。出会う人たちと話を繰り返されているとのことに、私も意を強くしています。
 ご帰国はいつ頃ですか?是非来てください。お待ちしております。
Commented by cocomerita at 2017-12-16 18:44
Ciao shmuratさん
ありがとうございます
通常は2月に帰国するのですが、今年は試験が満載で行けません
多分9月頃になるかと、、

必ず行きます
楽しみにしています
by shmurat | 2017-12-03 23:25 | Comments(5)